Thursday, March 6, 2014

ジョージ イズ スケベジジイ


知り合いに白髪のアメリカ人がいる。名前はジョージ。

いつも新聞のクロスワードパズルを持ち歩いていて。

年齢は、60後半〜70代くらいかな?
見た目はちょっとダンディなおじいちゃんだ。 

毎日のように、近所のバーに通い、バーに来た女の子にしょっちゅうちょっかいだしたり、 下ネタを言ったり。

でも、ジョージのちょっとダンディな雰囲気と、物珍しさで、あんまり迷惑がっている客もいない。 むしろたいていはおもしろがっている。

愛着をこめてスケベジジイなんてよばれてたり。

僕とジョージは同じバーの常連客という関係で、 たまに、世間話をしたりという程度の間柄。

 、、、、、と思っているのはどうやら僕だけで、ジョージの方は一向にこっちのことを覚えてない。

だから、毎回僕の名前を聞く。

おお、ダイチかよろしくな。

おまえ、英語がうまいな、どこからきたんだ?

え、外国に住んでたんじゃないのか。

じゃあ、あれかガールフレンドはガイジンか?

俺か?俺は日本の女が好きだな。もう日本に40年位いるのさ

なんてお決まりの会話。

うーん、先月も一緒に話したじゃん。

僕はジョージがノースカロライナ出身なこととか、

英会話の先生と俳優をやってて、映画にもでてることとか、

若い頃はアメリカで4人の女性にプロポーズされたけど、 結局選べなくて、いま少しだけ後悔していることとか、

結構いろいろ知ってるよ。 


というと毎回びっくりしたような顔をして、

なんで知ってるんだ?

っと言う。 

ボケちゃってるのかなあ、と心配になるんだけど、 店で話した女の子のことは一発で覚えてるんだから、 やっぱりボケちゃいないらしい。

 本人も自慢げに、

 俺は、女の顔は覚えるけど、男の顔はおぼられないんだ!! 

という。


よかったボケたじいさまはいなかったんだ。 なんて言ってみたりして。


ねえ、でもジョージ。

僕のことは覚えてなくてもかまわないけど、 

もし、ジョージが女の子の顔を覚えられなくなったら、 

ジョージがジョージじゃなくなったみたいで、

たぶんすごく寂しくなるから、

ジョージらしくずっとスケベジジイいてくれよ。

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