伯爵は言った。
「とにかく私が言いたいのは、
この地球上の資源には限りがある、ということ。
無計画に使い続けたらなくなってしまうのはあたりまえ、
森林は砂漠化し、いつか石油だってなくなってしまう。
人間だって同じだ!!
君たちはあまりに自分勝手すぎるぞ。」
すると、相手の男が口を挟んだ。
おぞましい、醜い顔をした男だ。
「しかし、オラ達も生きていくためには仕方がなく、、、」
伯爵は、その言葉を遮り、男に冷たい視線を送って続けた。
「そもそもだ、お前たちのライフスタイルに問題があるのだ。
だいいち、ゾンビに噛まれたら相手もゾンビになるだろう。
ゾンビが一人の人間を噛む。
そうすると、二日後にはゾンビが4人になる。
三日後には8人のゾンビが誕生ってわけだ。
これじゃあ、
人間なんてあっという間にいなくなってしまうぞ!!」
「そんな言われても、オラたちだって、
生きていくには食べていかねえと。。。。。。
それに、伯爵、あんただって、同じシステム
じゃねえべか、ドラキュラ伯爵。」
ゾンビの男に指摘されて、吸血鬼のドラキュラ伯爵は言葉につまった。
そう、同じことだ、吸血鬼も血をすうことで、増えるのだから。。。
倍々ゲームであっという間に人間なんて食い尽くしてしまう。
その会話をみていた、もう一人がこういった。
「へへへ、お二人とも大切な地球資源の人間を勝手に食い尽くすようなまねはよして欲しいもんだね。
俺たちみたいに、共存共栄が一番さ、
エネルギーが必要な昼は人間資源を節約し、夜は活動する。
これこそが未来の本当のエコってもんだね。」
その言葉に、ドラキュラ伯爵とゾンビの男は、すこし気落ちしたように、
「まあ、そうだな、オオカミ男の言うとおりだ。。。。人間は大切にしないとな。。。」